
走れメロス
作 太宰治 / 画 戸田幸四郎
サイズ 31×23cm / 38ページ / 初版 1984年12月
対象年齢の目安 8歳くらいから / ISBN 978-4-924710-19-1
原作の持つ素晴らしさはそのままに、より深い感動へと導く戸田幸四郎の名作絵本シリーズ。太宰治の名作の世界が、見事に描かれています。
有名な物語の出だしの一文「メロスは激怒した」から始まります。太宰の切れ味鋭い文体、余分なものを極限まで削ぎ落とした文体は、戸田幸四郎のシンプルで力強い絵との相性は抜群です。友のために命を懸けて走り続けるメロス。
「走れ!走れ!速く!」沈む夕日に向かって走る場面で、文も絵も最高潮に達します。力強い油絵と手に汗にぎる展開は、読む者をぐいぐいと引き込んでいきます。
何度読んでもおもしろく、気持ちのいい名作。友情の美しさ、信頼の尊さが爽やかに伝わります。大人になっても時々は読み返したい、さすが、名作です。
- 続けて、皆さんの感想を読む
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あら筋は知っていましたが、きちんと読むのは母である私も初めてでした。
実際に読むと心にささり、文章に強さを感じました。絵もこの話の力強さと心の美しさによくあっていると思います。
娘も正直で信頼のできる心のキレイな子に育ってほしいです。
(お子さんの年齢:8歳 / お母さまの声) -
息子に読ませたいと『走れメロス』の絵本版を探していました。
迫力のある絵に、息子も私も圧倒され、魅了されました。
小学1年生には早いかなと思いましたが、繰り返し「読んで、読んで」とせがまれるので、買って良かったなと思いました。
(お子さんの年齢:6歳 / お母さまの声) -
字体の大きさ、おくりがなも丁寧で、読み手にも十分に気持ちが伝わっています。
絵もローマ時代のようで、とても良いなと思いました。
(60代 読者の声) -
娘と一緒に読んでいますが、こんなに切れ味の良い文章だったんだと改めて感心しました。
戸田さんの絵もとても力強く躍動感も感じられて、映画を観ている感覚で引き込まれます。
(お子さんの年齢:8歳 / お母さまの声) -
戸田幸四郎絵本美術館に行った時に、娘が自分で選びました。
まだテーマもわからないのではないかと思いましたが、言葉を噛み砕いてあげながら読んであげると、いろんな感想が出てきて面白いです。
「なんで王様はこんなに意地悪なの!」「お友達は待っている間も心配だったはず。」など、想像を巡らせているようです。
読書の楽しさを広げてくれたらと思っています。
(お子さんの年齢:5歳 / お母さまの声) -
『あいうえおえほん』をはじめ、戸田デザインの絵本はたくさん持っていますが、この名作シリーズは知りませんでした。
最初は絵の雰囲気の違いに驚きましたが、戸田幸四郎さんは絵の表現力に富んだ人だったんだなと思いました。
土埃やメロスの汗まで感じられるような絵です。
あえてこの原文の言い回しに触れるのも良い機会だと思います。
(お子さんの年齢:9歳 / お父さまの声) -
今までも文学絵本は読ませましたが、一番気に入っているようです。
読んでわからない部分は私や主人に聞いたりして都度納得しています。
「メロスは激怒した」など、印象に残るフレーズを時々一人で言ったりしています。
(お子さんの年齢:7歳 / お母さまの声)
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